脇の臭いと汗の量は比例している

汗をたくさんかいた後は、臭いが気になります。よく「汗臭い」と言いますが、正確に言うとこの臭いは“汗の臭

い”ではありません。

汗そのものに臭いはないのですが、汗や皮脂が皮膚に残っていることで細菌が繁殖し、分解されることによって臭いを発するのです。

汗の量が多ければ細菌の繁殖も盛んになります。そのため、汗をたくさんかく夏や激しい運動をした後は臭いが出やすくなるのです。

1日に出る脇汗の量は、通常スプーン1杯ほど

といっても、1日にかく脇汗の量はスプーン1杯程度と言われています。

1日に身体全体で出る汗の量をだいたい700~900mlだとすると、わずか1%程度の量にすぎません(※個人差はあります)。

多汗の原因

上記の「脇汗=スプーン1杯」を読んで、「え?意外」「私はもっと脇汗をかいている」「あの汗染みはスプーン1杯どころじゃない」と思われた方も、きっと多いのではないでしょうか。実は、脇汗を大量にかいてしまうのには理由があります。

脇汗対策で快適な夏を過ごそう
 
(美BEAUTE);出典

代表的な例を挙げると…

(1)精神性発汗

人前でスピーチをするなど緊張状態のときは、汗腺をコントロールしている交感神経の影響で脇や手の平、足の裏などに汗をかきます。これを「精神性発汗」と言います。

緊張状態がなくなれば自然に汗は引きますが、噴き出すようにどっと一気に出るのがやっかいな点です。

さらに「また汗をかくのでは?」という不安から、常に汗をかいてしまうという悪循環に陥ることも少なくありません。最近ではストレスが原因で、たくさん汗をかいてしまう方も増えています。

(2)更年期の影響

更年期の症状はいろいろありますが、ホルモンバランスの影響で自分の意思や、気温に関係なく汗が出てしまうという場合があります。顔や首、脇の下、胸などの上半身を中心に滝のような汗をかきますが、手足は冷たいのが特徴です。

(3)脱毛後に汗が増えるケース

レーザー脱毛を行った後に、汗が増えたという声をよく聞きます。脱毛が汗腺を刺激していることも否めませんが、脱毛によって意識が脇に集中するという精神性発汗も考えられます。日頃から汗が多い方が脱毛を行うときは、慎重に行ってください。

多汗による悩みはボトックス注射で

汗が出るのは自然現象と言っても、汗によって人前に出たくない、周りが気になって仕事に集中できないなど、汗が原因で深刻な悩みに発展することもあります。

そんなときは、脇の下にボトックスを注射する治療法がオススメです。ボトックス注射をすることで、発汗を促す神経物質をブロックして汗を抑えます。早い方は翌日から、多くの方が2~3日で効果を実感でき、平均で6ヶ月程持続します。

ただし、ボトックス注射は自由診療のためクリニックによって費用が異なります。
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